先週半ばに極めて珍しい天文現象が発生しました。それは、
彗星のアウトバーストです。
アウトバーストとは、彗星の核から一時的に大量のガスなどが吹き出す現象で、そのガスが太陽光を反射して突然明るく見え出します。
今回アウトバーストを起こしたのは…
17P/Holmes(ホームズ彗星)。
23日の時点では明るさが17等(肉眼では全く観測できない暗さ)、
ところが、24日には
8等、25日には
2等!!つまり、
わずか2日間で突然15等ぶんも明るくなったわけです。
私がこのことを知ったのは26日の夜。
せめて25日のうちに気が付いていたら観測できたのですが、26日は台風接近による雨。
27日は台風による大雨。
自分の情報キャッチの遅さ加減にガックリ。。。
が、気象情報をチェックしてみると、台風がかなりの速度で北上し日曜未明には通り過ぎそうな感じ。
そこで、日曜の朝3時半ころに空を眺めてみたら、、、、
予想通りの晴れ!!さっそく撮影開始。
そして、その成果が、、、こちらです (^^)

彗星は
ほうき星の名で呼ばれますが、今回のホームズ彗星のアウトバーストはホウキのようには見えません。
ガスが核を取り囲むようにぼんやりとした像を形作っているのが見て取れます。
アウトバーストはとても珍しい現象です。
国立天文台のWEBページによれば、肉眼で見えるくらいに明るくなった例としては、1973年のタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星があるそうです。
そのときで14等だったのが4等まで10等明るくなったそうです。
今回のホームズ彗星は一気に15等の増光。
多分、一生に一度出会えるかどうかの珍しい現象です。
一般的には1週間程度で暗くなってしまうそうですので、まだ間に合うかもしれません。
天気の良い地方の方は、ペルセウス座の方角にホームズ彗星を探してみてはいかがでしょうか。
詳細は国立天文台のページをご覧下さい。 →
こちら
posted by castle at 07:33|
Comment(6)
|
TrackBack(0)
|
天文イベント